Malers stuhl / Nov. 2023

いつからか漠然と「椅子」に惹かれ、額縁屋である自分(額縁以外は作れない木工素人)が椅子を作るとしたらどんなものになるか妄想してた。そんな話を友人としていたら、額縁と対になるような椅子を作ってみたらいいのではないかというアイデアが生まれた。つまり「机と椅子」ではなく、「額縁と椅子」の組み合わせを考えるということだ。
それはつまり絵を見るための椅子、というよりちょっとした腰掛けなのかもしれない。画家のアトリエに置かれるような、そんな椅子。画家は絵を描くとき、絵に近づいたり離れたり、角度を変えてみたり、じっくり対峙したり、様々な動きの中で作品を仕上げていく。壁に飾られた絵を見るときに、そんな制作過程の動きをイメージしながら見られたら、よりアクティブな鑑賞になるのではないか。
腰掛けやすく、立ち上がりやすい。持ちやすく、動かしやすい。アトリエにあっても邪魔にならないサイズ感で、座面の下にはスケッチブックや小さめな画集なんかも収納できる。細かい部分は素人造りのボテボテで、塗装もペインティング風のざっくりした仕上げ。だけどそれらが画家にとってちょっとした刺激にもなるような、または絵のモチーフにもなるような佇まいを有する。そして、壁にかけられた額縁の下に置くとセット感がでるような、そんな椅子を目指した。

























